6月に入って、にわかに「送料無料」表示を見直すとの政府発表がありました。 ・・・運送業者が適正な運賃を受け取れない要因に「送料無料」の表示があるとして、表示の見直しに取り組むとの見解ですが、、、
もう何年前のことか、「送料無料」表示が登場してしばらくは、たしかに、送料を軽視していた時代があったと思います。 それから時代は大きく変わり、度々の送料値上げに伴い「送料無料」表示の商品も都度値上げされており、今現在で、本当に送料が無料と思っている人ってどれくらいいるの?・・・という状況でしょう。
そもそも「送料無料」表示は、消費者に対する購買促進のマーケティング施策であって、それを禁止にすれば運送業者が適正な運賃を受け取れるようになるのか、目的と手段が全くかみ合っていません。
運送業者が適正な運賃を受け取れないことを踏まえて対応を考えれば、、、① 販売価格の他に必ず運賃を表記する・・・送る物によって運賃は異なってくるため、商品の大きさ・重さ・荷姿・距離・急ぎの有無 等を購入内容に応じて表示する必要がありますね。 ② 販売時点でこうした表示を出すことができなければ、一度、見積もりを出して、検討していただいてから正式発注してもらう。
・・・大型家電など、同梱がなく送料体系に当てはめやすいものは 既に①の対応をされていますが、一般のネットショッピングをイメージしてもらえば、そうした対応ができない(そんな手間を掛けていられない)商品が多いことでしょう。 さらに、「合計 1万円以上は送料無料」などの表示は? 同梱する場合の適正な料金の表示は??
初めて買物する人が誤認することもあるので、まあ、「送料無料」表示の禁止は良いとして、現実的な落としどころは、「送料込み」「送料当社負担」の表示はOK とするのが関の山でしょう。 ・・・それで、「運送業者が適正な運賃を受け取れない」との問題が解決すれば良いですが(笑)
国民の(悪い)反応に意気消沈したのか、その後、情報が出なくなりましたが、、、どうされるのかじっくりと観察することにしましょう。