いつの頃からか、急に人手不足といわれるようになりました。 ・・・支援をしていても、「仕事の依頼はあるけど、やる人がいないので断っている」といった声も。
・・・当初は、少し自慢気にそんなことを話していた経営者も、いつの頃からか笑みはなくなり、、、それは、単に人手不足というだけでなく、自社の社員が流出(転職)するようになったため、今まで受けていた仕事も断らざるを得ない深刻な状況に。。。
振り返れば、発端は 団塊世代の大量退職かな、と思うのですが、、、当時は、報道でも警鐘は鳴らしていましたが、現場レベルではそれほど問題になっていなかったかな。 ・・・その後、人に関するマクロの動きが複合的に重なったことで、急激な人手不足の状況になっているのだろうな、と思っています。
人手不足に影響を与えている事象と見通しは、、、
① 団塊世代の大量退職 ⇒ 一部は、再雇用やシルバー人材として還流。
② 少子化(新卒者減) ⇒ 政府施策は期待薄のため拍車。
③ 高卒就職者の減少(進学者増) ⇒ 時間経過で新卒市場に流入。
④ 時間外労働に対する法規制 ⇒ 厳格適用の方針。
⑤ 延命企業の増加(コロナ融資等) ⇒ 今後は倒産・廃業により労働市場に還流。
⑥ 外国人実習生の減少(円安で日本就労の魅力低下) ⇒ 各国景気減退まで継続。
⑦ 海外拠点の日本回帰(海外情勢不安/円安) ⇒ そろそろ一巡か。
⑧ 海外資本の日本進出(円安) ⇒ 各国景気減退まで継続。
⑨ 労働条件の良い会社に人が集まる(若者は海外就労も選択肢) ⇒ 更に拍車。
⑩ 賃金上昇により扶養労働者の勤務時間短縮 ⇒ 法改正まで継続。
・・・ここから分かるのは、まだまだ人手不足が続くどころか、人の取り合いが熾烈になるということ。
既に「賃上げ」の状況によって、勝ち組・負け組に分かれてきていますが、、、これが更に進むと、人手不足(自社からは転職で流出/採用は困難)により倒産・廃業が増加することに。。。
特に気に掛けないといけないのは、上記⑨。 ・・・対策としては、端的に言えば、賃上げや働きやすい労働環境の整備なのですが、それができれば苦労はしないという状況でしょうか。。。
・・・労働者側も、世間でこれだけ「賃上げ」の話が出ているのに、社長はなぜ「賃上げ」しないのか!と憤っている方もいるでしょうから、、、一度、「賃上げ」できない理由について押さえておきたいと思います。
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