某機関の診断実習(研修) では 「アンケート調査」 が必須となることが多いですが、これはあくまでも研修での話、、、支援の現場ではどうなのでしょうか?
まず、アンケート調査を行うことで、お客様や来街者などに直接意見を聴くことができますので、とても有益な調査となることは間違いありません。 人を手配するとお金が掛かる、自分たちでやるには手間も掛かるしノウハウもない、、、多くの中小企業では、アンケート調査する機会がありませんので、お客様の声を聴いて届けることはとても良い機会となります。
しかしその一方で、アンケート調査のデメリットも押さえていただきたいと思います。
アンケートに協力していただいたお客様の中には、「伝えたのだから改善されて然るべき」 と考える方が多くいらっしゃいます。 自分が答える側ならどうでしょうか? むしろ、そう考えるのが当然かもしれません。 しかし、事業者側からすると、すぐに改善しなければと思って取り組むこともあれば、物理的に不可能なことや個人的な主張をされている意見も数多くあることから、多くの意見には対応しない・できないということになってしまいます。
これが、お客様の怒りを買ってしまうことがあるのです。
支援の仕方としては、アンケート調査をして、諸々の判断により 寄せられた意見を取捨選択し 改善提案につなげますが、捨てられた意見を伝えたお客様はどう思うでしょうか? 改善提案につながった意見であっても 事業者が改善しなかったら、その意見を伝えたお客様はどう思うでしょうか??
改善につながらない意見は聴いても無駄・・・で終われば良いのですが、多くの場合はお客様の怒りや不満につながっていきます。 ですから、「アンケート調査」 をするにあたっては、事業者の取組姿勢や覚悟を問う必要があるのです。
支援の中で 「アンケート調査」 をしようかと考えたときには、一度そうしたことも考えていただければと思っています。