パラダイムシフト:(英)paradigm shift】 ある時代・集団を支配する考え方が、非連続的・劇的に変化すること社会の規範や価値観が変わること。(デジタル大辞泉より)

パラダイムシフト」という言葉は、今では、ビジネス、経済の用語として一般的なものとなりました。 私が初めて耳にしたのは、今から 25年くらい前でしたでしょうか、、、当時、勤めていたアパレル企業では、業界の仕組みを一変させる施策を次々と打ち出しており、「パラダイムチェンジ」という言葉を用いて、取り組んでいたことが思い出されます

その後、デジタル機器やシステムの進展等に伴い、世界中のあらゆる業界でパラダイムシフトが起きましたし(現在進行形)、昨今では、コロナ禍やロシアのウクライナ侵攻なども、各所にパラダイムシフトを起こさせた出来事といえます。

さて、既にパラダイムシフトが起きているのに、対応できない会社(社長・社員)、つまりは、世の中の動き(経営環境の変化)についていけない会社は、総じて危機的な状態に陥いることになります

支援をしていても、未だに、「安さを訴求する」「大ロット生産を志向する」「技術は先輩のやり方を見て覚えるもの」などは、よく見る光景ですが、、、これらを戦略的に行っている(世の中の動きに敢えて逆行している/対策を取りながら逆行している)ならまだしもと思いますが、ほとんどのケースでは、自身が育ってきた環境実体験からシフトチェンジできないというのが根底にあると感じています。

この数カ月の経営環境の劇的な変化の一つには、社員が辞めやすくなったことが挙げられます。 特に 30代半ばくらいまでであれば、健康で普通のコミュニケーションが取れれば大歓迎、、、業務経験も資格も問わず、踏み込んで言えば多少の難はあっても、相応の待遇で迎えてくれる優良企業が多数あります。 

つまり、今までのように、会社や仕事に不満があっても辞められない(辞めたら生活ができなくなる)といった状況から一変しており、そこまで我慢せずに転職する、おかしいと思えばに訴える・・・ということが可能な状況となっています。 多くの経営者と接していると、定期採用をしていない(できていない)会社ほど、この状況を理解できていないように感じています。

自社にとって、変えてはいけないことは何か、変えないといけないことは何か ・・・ 例えば、挨拶はしない、コミュニケーションは不要などと言う若年層に迎合してシフトする必要はありませんが、パワハラは根絶する、技術は体系的に教えるなど、シフトする方が良いことは大いに変えていく、、、まずは、経営者自身の経験に基づいた考え価値観シフトしていく必要があるのかな、と思っています