種をまく → 芽が出る → 茎が伸びる → 葉が出る → 花が咲く → 実がなる

・・・誰もが知っている植物の成長過程です。 おそらく幼稚園や小学校で植物を育てたり、観察日記をつけたりすることで、子供の頃からその成長過程を学んでいるはずです。 もしも学んでいなければ、果物はドンブラコ~ドンブラコ~と川から流れてくるものと思うかもしれません。

しかし、経営というものは不思議なもので、桃が川から流れてくることがあります・・・しかも沢山、長い期間に渡って。 それを普通と思うのか、そうではないと思うのか・・・永続的な経営において、そこが大きな分岐点になると感じています。

私の支援経験の中でよく見られる流れです。

桃を川に取りに行くことで業績好調(これが普通と思っているため桃作りは行わない) ⇒桃が流れてこなくなり業績悪化(ひたすら川で待つことで経常的な業績低迷に陥る) ⇒ 【多くはこの時点で支援要請】 ⇒ 桃は川から流れてくるものではないことを理解してもらう ⇒ 桃の作り方を教える ⇒ 【桃作り開始】 ⇒ 種まき→育成 ⇒ 開花(業績に少し反映) ⇒ 育成継続 ⇒ 実をつける(業績回復)

この流れを見ていただくと分かるように、業績に反映してくる⑥までは少し時間が必要です・・・実際の支援では、種まきから開花まで概ね2-4ヶ月を考えています。 しかしながら、③の理解が乏しいと⑥や⑧に辿り着きません。 ③の理解が乏しい経営者は、たとえ2ヶ月であっても不思議と⑤⑦を怠る傾向があるのです。 一番のポイントは、③を心から理解できるかどうかだと感じています。

「道理」 というものは万物に共通しているもので、植物を育てることも経営も、本質的には同じことがいえると思います。 冬を越えて始まりの季節であるこの4月、 経営に対する考え方を見つめてみてはいかがでしょうか?