支援前にいただいた資料を読んでいると、将来性のある新商品を開発している様子。 これは、新たな事業の柱にできそうと思い 詳しく話を伺ってみると、経営者は  「それはもうダメ・・・」 と口ごもり、、、

実は、新商品をお披露目した時には自社の独占状態でしたので、興味を持つ会社も 引き合いも多くあったのですが、、、「開発」 の名目で補助金をもらっていたため、補助事業が完了するまでは 「販売」 は絶対にダメとのこと。 そうこうしている内に他社から類似品が出て、さらに、安価な商品も出るようになり、今では価格面で勝負にならない状態になってしまったとのこと。

開発では先駆けたのに、売り時を逃したばかりに他社に先を越され、最終的には世に出すこともできなくなってしまった、、、商売はタイミングが命ということを思い知らされます。

私はこれまで、補助金等の申請のために支援を依頼されたのに、補助金申請をやめさせたことが何度もあります。 それは、補助金を得て行う事業の効果が期待できない場合、また、上記のように制約がつくことで 好機を逃してしまうことが予見される場合です。

補助金はもらえても利益につながらなければ、(全額補助ということはないですから) 企業の衰退につながりかねません。 ・・・実際に廃業してしまった事業者も見てきています (また機会があればコラムに書きたいと思います)。

補助金をもらうのがゴールではなく、販売につながって利益を得ることがゴールです。 補助金を申請される事業者の皆さま、くれぐれもお間違えなきよう。