第17期 中小企業診断士養成課程
「流通業診断実習 (書籍・文具販売業)」
日時/   平成24年6月21日(木)~7月4日(水)
主催/   中小企業大学校 東京校

 

只今、第17期中小企業診断士養成過程の流通業診断実習のインストラクターを務めています。 カリキュラム上では3日目が終わったところですが、実際には事前準備が約2週間前から始まっていますので、研修生は随分長い期間 実習に取り組んでいることになります。

そして、今はちょうど現地調査・分析のフェーズです。 周辺地域や競合と目されるお店、また、当店の状況を自身の目と足で丹念に調べ上げてきました。 店頭では、アンケートのために見知らぬ人に声をかけるなど(おそらく、300-400人には声をかけているでしょうか??)、体力だけでなく精神力も使いながら 汗と涙で情報を集めてきました。

当班の研修生は、期待以上の働き振りで 全員素晴らしかったです♪ 研修生の皆さま 大変おつかれ様でした。 束の間の休日ですが、少しリラックスしてください。

 

さて、このような実地調査を通じた生きた診断技法を数多く体得できるのは、おそらく中小企業大学校(東京校)のみだと思っています。 「中小企業診断士」 の資格を(名目だけでなく)実務で活かしたいと思われる方は、迷わずこちらの養成課程を受講するべきだと思っています。

例えば、当班にて金・土に実施した調査について、これらの調査技法が分からない、調査技法は分かっていてもその根底にある考え方を理解していないという中小企業診断士は数多くいます(実際に現場で見てきました)。 厳しい言い方かもしれませんが、プロと呼ばれる資格を名乗りながら分からないというのは 「恥ずべきこと」 だと思います。 しかしながら、実際問題このような調査技法は、本には載っていない、載っていても実践できるほど詳しく書かれていないなど、ノウハウの多くはオープンにされていないという側面があります・・・つまり、分からない=学ぶ機会がないということなのです。

このような学習環境の中で、もしかすると偶然や強制など意図してここを選んだわけではないのかもしれませんが、この養成課程に来たというのは、とても幸運なことなのかもしれません。

ただ1つだけ・・・幸運に導かれて入学した研修生であっても、全員が一様の学習成果を得られるわけではありません。 卒業ということは、最低限必要な知識やノウハウを得たということになります。 しかしながら、言われたことを一生懸命やってきたという受動的な姿勢の者と、自発的に考えて行動したり、積極的に質問しながら理解を深めてきたという能動的な姿勢の者とでは、卒業時点での経験値や体得したノウハウには大きな開きが出てきてしまいます。

診断実習のように、1から生きたノウハウを教えてもらえる状況は、おそらく研修生の間だけでしょう。 1日1日を大切に、自身の経験値やノウハウを 高く高く積み上げていかれることを多いに期待しています。