少々語気が強いと思いましたが・・・あえて 「絶対」 と書きました。

昨日、某アイドルグループの1人が洋服店で買い物中、ぼや騒ぎに巻き込まれたとのニュースがありました。 それは、店内でショッピング中、床に置いてあったアロマキャンドルの火が手にかけていた紙袋に燃え移り、炎が上がったというもの。 幸い火傷などの怪我はなかったものの、気が付いたら左半分の髪の毛がチリチリになったとのこと。 その後の会見では、笑いを交えながら事態の収束をはかっていましたが、お店を経営している方は、こうしたニュースから学んでいただきたいと思います。

あらゆる業種にいえることですが、お店が絶対にしなければならないことは 「お客様の安全確保」 です。

このニュースを見て、「洋服店の売場に火が灯っているアロマキャンドルを置くの???」 と疑問に持たれた方・・・それは正しい認識です。 専門的にいえば、綿、麻、レーヨンなどのセルロース系の素材を使った衣料品・・・店内には沢山ありますよね・・・これらは、紙と同じような分子構造を持っているため、燃えやすいのです。

また、この時期 少なくなっているとは思いますが、気を付けなければならないのが 「起毛素材」 です。 特に前述の素材を起毛させた商品が危険なのですが、そうした商品に火がつくと生地表面の毛羽が一瞬の内に燃え広がる 「表面フラッシュ」 と呼ばれる現象が起こることがあります。 冬期 家庭内で事故が起こるため、夕方のニュースで特集が組まれることがありますので、ご存じの方もいらっしゃると思います。

こうした理由からも、衣料品に火は厳禁なのです。

アルバイトならまだしも、店長クラスなら普通知ってるでしょ??? という内容ですので、どうしてこのようなことになるのか不思議でなりません。 アロマキャンドルは、香りも良く雰囲気も良く 店内演出としては最適ですが、お店中心に物事を考えてしまうと 演出が優先されてしまうのでしょうか。

アロマキャンドルでいえば、震災以来、節電と称してアロマキャンドルを多用する飲食店を多く見かけます。 その中で、必要以上に店内を暗くし、それほど広くない通路にアロマキャンドルを並べているような飲食店もあります。 丈の長いスカートの裾に火がつくことは絶対にありませんか? お酒を飲んだ方が誤って蹴飛ばして、他のお客様に火がつくことは絶対にありませんか? 店内演出のために、お客様を危険にさらしてはいませんか?

他にも、背の高い陳列棚・・・ワイヤーなどで固定していますか? 陳列台代わりに使用している折りたたみの机・・・足を確実に固定していますか? 通路が狭く入り組んでいるお店・・・避難路は確保していますか?

事故が起きてからでは遅いのです。 「お客様満足」 の前に、「お客様の安全確保」 を考えてみませんか?