パソコンのファイルを整理していたところ、私が実際に価値分析を行ったときのデータを見つけたので、少しご紹介したいと思います。

これは、2010年の秋頃、新しくテレビを購入する際に、どの機種にするか、どのお店で買えば良いか悩んだ結果、感覚だけで選んでは危険と考え、きちんと分析して結論を出そうと計算したものです。

この表だけを見ていても何のことやら・・・かもしれませんが、基本的な構成としては、 「魅力」 の段、「抵抗」 の段(2種類の抵抗)、それらを除した 「価値」 の段からなっています。 これらの関係は以前の記事ご参照ください↓↓↓

価値とは?① https://consult-k.jp/colum/?p=603

価値とは?② https://consult-k.jp/colum/?p=610

 

まず、「魅力」 としては、ハードディスクが内蔵されていたり、画質が良かったり、W録ができるようなものまで・・・これを、基準とするノーマルタイプ(青線で囲っています) と比べて、どれくらいの付加価値になっているか 「評価額」 として求めます。

次に、「抵抗①」 として、価格に関わる要素を検討します。 価格は、値下げによる変動とともに、ポイント還元、店頭での値引き交渉、さらには、長期保証を付けた際の還元率の減少や送料なども考慮して 「正味価格①」 を求めます。

ここで、「魅力 ÷ 抵抗①」 を計算すると、「価値①」 が求められます。 数値が高いほど価値が高いと判断しますので、この状況下では、「ヤマダ電気」 で 「R1」を購入するのが最良と判断できます。

しかし、価格以外にも 「抵抗」 があります。 私にとって最も抵抗となっている要素は、手配日数です。 ちょうどこの頃、エコポイント締切が迫るとともにどんどんテレビが売れていき、在庫が不足する事態となっていました。 安いけれども、追加生産後のお届けであったり、ネット上でトラブルが報じられていることによる心的負担など・・・こうした要素も金額換算して上乗せし、「正味価格②」 を求めます。

ここで、「魅力 ÷ 抵抗②」 を計算すると、「価値②」 が求められます。 「価値①」 と同様に、数値が高いほど価値が高いと判断しますので、この状況下では、「Bサプ」 で 「R1」 を購入するのが最良と判断できます(赤線で囲っています)。

実は、この時期は、価格やポイント還元率の変動が大きく、在庫もすぐになくなるため手配日数も日々変更している状況でした。 その変動を日々ウォッチしながら 「価値②」 を比較していき、10/20時点で底値と判断し、価値分析通りに購入しました。 参考までに、3日後確認したところ、値引額とポイント還元率が低下したことで、「価値②」 は大きく低下していました・・・結果論かもしれませんが、10/20に購入に踏み切ったことが正しかったようです。

複雑な要素が絡み合うケースの場合、さらに、今回のように在庫がなくなる懸念があるなどの緊迫した場面では、冷静に判断することが難しくなります。 そうした時には、こうした分析による客観的なデータがとても有効であるといえます。

これらの考え方の基本は、「魅力」 ÷ 「抵抗」 です。 皆様もこの考え方を工夫して、活用していただければと思います。