私は、定宿としているホテルがいくつかあります。 何かしら気に入っている、魅力があるからリピート利用しているのですが、諸手を挙げて花丸というホテルは残念ながらそれほど多くはありません。 値段からすればまあ仕方ないかな・・・と多少妥協しています。

部屋の広さ△、清掃・清潔感◎、風呂◎、朝食◎、フロントの応対×、料金◎

私が利用しているあるホテルの評価です。 部屋は狭いけれども、清掃・メンテナンスが行き届いており、サウナ付の大きなお風呂、30種類のバイキング式朝食、それでこの料金?と思える大変なお値ごろ価格。 ただ、唯一フロントだけは許すことができないくらい低レベルの応対です。

そこでは、チェックイン、チェックアウト、その間の外出で4回はフロントと接触することになるのですが、その内必ず3回以上の高確率で大変腹立たしい応対を受けます。 しかも、ほぼ毎回違う人がフロントに立っているので、この従業員が悪いという ”特定の人によるもの” というわけではないのです。

最初は我慢していましたが、何度利用しても改善されることはありません。 そこである時、フロントの責任者をお呼びして、これまでの応対について懇々と厳しい意見を申し上げました。 微妙な内容でもありますので詳しくは割愛しますが、、、その一ヶ月後に訪れるとフロントの応対が一変していて大変驚きました。 挨拶や応対だけでなく、伝票の確認や事前情報の引き継ぎなど業務フローも変えたことが窺え、文句なく◎となりました。

フロントの責任者を見かけたので話をしてみると、その後、猛省してフロント業務を大きく見直したとのことで、とても感謝されました。

これまでの経緯を聴くと、元々このホテルは、システマチックな応対やマニュアルがあるわけではなく、気持ちを込めた応対をするよう従業員に指導していたそうです。 ですから、スマートな受け答えはできていないかもしれないけれども、誠心誠意応対することでお客様との温かい交流を大切にしているホテルだったそうです。 しかし、その地域の大手チェーンホテルの撤退により新たな従業員を受け入れていくことで、マニュアルに書かれていることだけをやる(それ以外はやらない)、気持ちを込める必要はないといった従業員が増えていき、忙しさにかまけている内に、このような状態が定着してしまったのだそうです。

こうした事情を聴くと、あの時は言葉が厳し過ぎたかなぁ・・・と思いつつ、そこまで厳しく伝えたからこそフロント業務を一変させるきっかけになったのかなと思いました。 今回は仕事とは関係ない所での出来事でしたが、変革には、やはり外圧が必要なのだな・・・と思いました。