少し落ち着いた感のある企業の不祥事報道。 つい先日までは、「飲食店の偽装」 と 「クール便の常温仕分け」 を交互にやっていたような気もしますが、そろそろ収束するでしょうか。

次はどの業界に矛先が向くのか 内心ヒヤヒヤしていますが、見てガッカリするような不祥事ネタは、これで終わって欲しいものですね。

飲食店の偽装については、色んなシガラミもあるため一概には言えないですが、クール便の常温仕分けについては、ちょっと現場が可哀想だなと思いました。

面倒だったとか ルールを知らなかった というのは論外として、冷凍・冷蔵設備の不足、仕分け時の人手不足、繁忙期の無理な納期設定・・・などなど、現場ではどうにもできない問題も見え隠れしています。

辺りを見渡せば、医療、介護、教育、建設などの各業界、本部機能の強い小売チェーン、服飾資材メーカーや製本などのサプライチェーンの中の弱者、トップダウン型の中小・零細企業・・・などなど、あちらこちらで 「現場へのしわ寄せ」 が起きていますね。

多くの場合、立場の強い者が、現場(現実) を踏まえない 「上意下達」 を行うことで、現場へのしわ寄せが起きています。 そして、現場が堪えられないと、お客様の不利益として転嫁されることになります。

立場の強い者が、現場で起きていることを直視しなければ、こうしたことは いつまでも繰り返されます。 現場を無視したその言動が、巡り巡っては 「大切なお客様の不利益につながっている」 ということに早く気付いていただきたいものです。

現場が堪えている内は、お客様が気付かない内は 大ごとにはならないでしょう。 しかし、そうしたことを続けていると、その内に何倍にもなって降りかかってくるということをお忘れなく。