振り出しに戻り、一から業者を選定することにしました。 仕事柄、極力 「中小企業」 に依頼したかったのですが、繁忙期は資本力や組織力がものをいうという実態が分かったため、今回は 「大手企業」 に的を絞ることにしました。

アプローチの仕方は前回同様、某サイトの一斉見積もり(大手版)を利用しました。 数分後、条件に合った3社から回答のメールが届きました。 1社目は、メールだけでなく数分後電話がありました。 2社目は、繁忙期で大変混雑しており、問い合わせ順に応対している旨のメールがありました。 3社目は、ご興味があればお電話くださいとのメールがありました。 大手といえども三社三様の応対でした。

まず、1社目(以下、A社と表記)は、女性の電話オペレーターが状況を聞いてくれて、「すぐに見積もりに伺うよう営業所に段取りをさせる」 と、とても勢いがある話し方。 私は依頼する気持ちがありましたのでそのままお願いしましたが、この方の話しぶりは、ちょっと問い合わせただけの人を訪問見積もりにもっていけるほどの腕前・・・完全にプロのオペレーターでした(拍手)

その後、2社目(以下、B社と表記)の電話を待っていましたが、営業終了時間近くになっても電話がありませんでした。 メールに 「急ぎの方はこちらに」 と案内もあることから電話をすることにしました。 こちらも女性のオペレーターでしたが、とてもとても聞き上手・・・A社のような押すタイプとは対照的に、こちらからぜひお願いしますと言わせるような見事な腕前でした(脱帽)

ちなみに、3社目は、連絡する前に他社で決まったため、何もせずに終了となりました。

さて、実際の見積もりです。

まずはB社・・・大雪でしたが時間通りにいらっしゃいました。 少し若い男性の営業で、さわやかな中にも落ち着いた雰囲気。 荷物の確認は、逐一というよりはポイントだけ押さえるような形で淡々と進め、15分程度で金額を提示されました。 一番特徴的だったのは、質問するときちんと聞く(というか聴く)姿勢をとっていただけること、それに対して的確に答え、質問⇒回答の一連の流れの中で 「安心感」 を与えてくれることでした。 とりわけ、「現場で8年作業した経験と照らし合わせて、今回大丈夫かなと悩むものが1つもありませんでしたので、安心してお任せください」 という言葉(決め台詞)には、気持ちをグッとつかまれました。

続いてA社・・・こちらは遅れるとの連絡があり、約束の時間の1時間後にいらっしゃいました。 少し年配の男性の営業で、少し堅苦しいタイプ。 荷物の確認は、1つ1つそこまで調べるの?というような細かい確認。 さらに、携帯が鳴る度に出ることでやり取りが中断されるため、確認だけで30分かかりました。 そこから、パソコンに1つ1つデータ入力するため、金額の提示にはさらに10分かかりました。 さらに、「今の時期は非常に高い」 「予約も取れないので大変」 というネガティブな発言を繰り返し、聞いてもいないのに業界情報や自社の経営状態の説明を始めるなど、途中から辟易としてしまい、1時間弱の応対(こちらも立ちっぱなし)が終わると 「やっと解放された」 と脱力感で一杯になりました。

こうしたやり取りの中で、A社の見積もりが提示される前からどちらに依頼するかはほぼ決めていました・・・もちろんB社です。

まず、サービス内容の魅力はどちらも遜色ありません。 そして、最初の接触段階では、オペレーターはどちらも遜色ありませんが、向うから電話してくれたことを考えれば、A社にアドバンテージがありました。 しかし、第2の接触段階である訪問見積もりの場面では、営業の立ち居振る舞いに優劣が付いたことで、最終結果が逆転したということになります。

より多くの受注を得るためには、A社は、訪問見積もり時における営業の質を高める必要がありますし、B社は、最初の接触段階でアドバンテージを取れるよう体制を見直す必要があります(・・・営業の質が許容範囲ならA社になっていた可能性もあるため)。

皆様も一連の流れの中で、ぜひ 「サービス品質」 のチェックをしていただきたいと思います。

【例】 アプローチ(メール)⇒ 接触①(電話)⇒ 接触②(訪問)⇒ 訪問後フォロー

自身では正しくチェックすることが難しいという場合は、お気軽にご相談くださいませ。 覆面調査などして差し上げたいと思います♪