【未必の故意】  故意の一種で、結果の発生が不確実であるが、発生するかもしれないと予見し、かつ、発生することを認容(容認) する場合をいう法律用語。 (日本大百科全書より抜粋)

テレビドラマなどで、「未必の殺意が認定された」 などというセリフもあったりしますので、(前段の定義は置いといて)、割と一般的な言葉なのかな(?) と思っています。

さて、皆さんの仕事の中で、「未必の故意」 はないですか?

上司の指示通りにしなかったけど まあいいか(・・・怒られたら謝ればいいし)。 ノルマ必達と怒鳴られたけど 売れるわけないでしょ(・・・ハイハイ)。 この状況だと 納期遅れるかもしれないな(・・・とりあえず目の前の仕事をこなすだけ)。

全て 「未必の故意」 ですね。

例えば、業績が思わしくなく、このままいけば資金繰りが回らなくなる・・・という企業があるとします。 ここが正念場ということで、企業幹部と金融機関・専門家で協議し、今後の改善計画を作成しました。

しかし、忙しいと理由をつけて、経営者は計画を実行に移そうとしません。

これは 「未必の故意」 ですよね。

当然のことながら、金融機関や専門家からは 「経営者は本気で何とかしたいと思っていない」  と判断されてしまいます。 すると、彼らは段々と遠ざかり、やがては背中を向けるでしょうね。

「本気で立て直したい」 と言うのであれば、、、「それをしなかった時にどう思われるか」 を考えてみると良いと思います。

想像つかないなんてことはないですよね?

なぜなら、未必の故意は 「故意」 なのですから。