数年前から、社員教育などで  「褒める」 が一大トレンドとなりましたね。

しかし、実践してみても上手くいかず、、、近年、甘えた社員や自己中社員が目に見えて増えてきたこともあり、「褒める が原因でこうなった!」  と 昨年は一気にトーンダウン。 それを受けてか、今年の春から 推進派がキャンペーンでも始めたかのように、再び 「褒める」 が各メディアで取り上げられるようになりました。

さて、皆さまは、部下や後輩を 正しく褒めていますか? 褒めることで伸ばせていますか?

実は、この 「正しく」 というのが曲者なのですが、、、先日、いつも聴いているラジオ番組でこんなやり取りがありました。 パーソナリティが 「褒めることの専門家」 に 実体験に基づいて質問したのですが、、、専門家曰く、「その褒め方では伝わらない」 、「このタイミングで褒めたからダメだった」 、「このようなやり取りの中で褒めないと効果が薄い」 などなど、、、「褒めるのは簡単、誰にでもできる!」 と力説していたのに、実はすごく細かく 高度な技術が必要 ・・・ということが露呈したのでした。

そうなのです、、、「褒める」 には技術が必要なのですよね。 そうした技術があってこそ 正しく褒めることができ、その結果、伸ばすことにつながっていくのです。 (・・・推進派の多くは、なぜかここをはっきり言わないのですよねー^^;)

「褒める」 には、様々な技術や、経験することで得られる勘所のようなものもありますが、、、必ず押さえておきたいことは、対象となる人の 「行動」 や 「言葉」 に基づいて 「褒める」 ことですね。

そうしたことに基づかない 「褒める」 は、「褒める」 ではなく 「おだてる」 に近い言葉になっていきます。 当然、気分が良くなって力を発揮することもありますので、「おだてる」 が必ずしも悪いわけではありません。 ただ、それは一過性の効果でしかなく、繰り返されると効果はなくなり、嫌悪感を抱かれることにもつながります。

ですから、「褒める」 前に まずその人のことを見ること。 漠然と見るのではなく、「視る」 とか 「観る」 と言った方が正しいでしょうか、、、その人の言動をよく見て、どの時のどの行動がどのように良かったのか フィードバックすること。 ・・・私は、これが最もシンプルな 「褒める」 の原型なのかなと思っています。

誤った 「褒める」 が原因で組織崩壊を起こした企業もありますので(→ この話はまた後日)、、、安易に 「褒める」 のはご注意いただければと思っています^^;;