先日の研修のフィードバックで、気になる内容がありました。 ・・・ 「2人の講師で 言っていることが違う」 ・・・とても残念なことです。 何が残念なのかというと、厳しい言い方ですが、この人はおそらく多くのことを学べなかったのだなということ。

色々な研修のアンケートを見せていただくと、「その場で言えばいいのに」 という内容をたまに見かけます。 ・・・暑い、寒い、見えない、聞こえない、隣の人がうるさい というような運営上のことに始まり、ここが理解できないという研修の内容まで様々に。

研修では多くの場合、受講者に支障がないように様々な状況を考えてセッティングしていますし、何か不具合が起きても対処できるように 研修担当者が教室内に控えています。 言ってもらえばすぐ対処できる状態なのに、、、なぜ言わないのですか?

講義の内容が理解できているか問いかけはしているし、講義中でなくとも 休憩時間や演習時間などに個別に質問できるタイミングは取っているはずなのに、、、なぜ聞かないのですか?

受講者側から働きかけて、多くの気付きを得ながら研修に参加している受講者も多い反面、講師が・主催者が何かをしてくれる・自分の良いように進めてくれることを期待しているだけの受講者もいることを残念に思うことがあります。

さて、冒頭の苦情ですが、最初の講師と 次の講師の言っていることが違っていたのなら、「さっきこのように言われたけれどどうすれば良いか?」 と尋ねればその場で解決したはずですが、、、そして、その場で聞けない雰囲気なら、後で最初の講師に聞けば良いのに なぜ聞かないのですか?? (ちなみに、最初の講師は私のようで、次の講師はとても穏やかで 有無を言わせないタイプの講師ではありません・笑)

この 10年来、受講者の 「お客様化」 が進み、残念なことに、中には 「上げ膳 据え膳化」 したり 「評論家化」 してしまった受講者を見ることがあります。 それは御本人様の自由なのですが、「正直 何のために来ているのかな?」 と疑問に思うのと同時にとても残念に思っています。

終わった後でアンケートに不平不満を書くのは良いですが、「ここに学びに来た」 のならば、意思表示する・自らの口を開くことをしなければ、多くの研修は時間のムダに終わってしまいますよ。

そもそも集合研修は、標準的な受講者(ストライクゾーン) に合わせて進めていかざるを得ないため、自身がストライクゾーンから外れていると思えば、自身で できる努力をしない限り、得られるものは少ないと思います。 (ボールゾーンに合わせて欲しいなら、個別の要望に応える少人数のオーダーメイド研修に参加されるのが良いでしょう)

あちらこちらで 秋の研修シーズンが始まっていますが、集合研修というものは、機会は受講者全員に平等ですが、得られるものは受講者の学びの姿勢によって全く異なるということをご理解の上でご参加いただいた方が良いかなと思っています。

 

ちなみにですが、、、大がかりな演習などで複数の講師が関与する場合、「講師の言っていることが違う」 という指摘をされる方をたまに見かけます。 これは多くの場合、講師側は同じ(ような)ことを言っているのに、聞く側の理解度が乏しいため全く違ったもののように聞こえるという状況だったりもします。 これは大抵、質問すれば別の言い回しで説明するため すぐに理解してもらえますし、講師間で見解が異なる場合は、協議して見解を統一するだけなので、これもあっという間に解決します。

研修は、講師と受講者で創り上げていくものですので、理解できないことがあればぜひ質問していただきたいと思っています。 (私だけでなく、多くの講師が思っていることだと思います)