今週の出張の様子をまとめて投稿します。 まずは三陸地方の概略から。

明治時代、現在の宮城県・岩手県・青森県は それぞれ陸前・陸中・陸奥と呼ばれ、陸のついた三国を称して「三陸」と呼んでいました。 そうしたこともあり、この三県の太平洋沿岸部は三陸海岸と呼ばれています。

三陸海岸は、ノコギリの歯のように入り組んだ複雑な海岸線と 水深の深い入り江が特徴的で(リアス式海岸)、天然の良港が多いことから 古来より漁業で賑わっています。

その一方で、急な傾斜の山地が海岸にまで迫るなど平地が極端に少ないため 生活や移動が不便な土地であり、また、津波が襲来した場合には、特に湾口よりも奥の方が狭くなっている入り江では、津波が侵入するにつれて波高が高くなるなど 甚大な被害が起きる土地ということも特徴として挙げられます。

南三陸町といえば、テレビで何度も報道された 「防災対策庁舎」(上段真ん中の写真) が有名になりましたが、解体か保存かで二転三転。 遺族や町民の感情を優先したいという思いと、震災を後世に伝える遺構を残したい、観光拠点として活用したいなどの複雑な思いが交錯しています。

震災以前は、防災対策庁舎の近くには、志津川駅や公立志津川病院、郵便局や商店街などが立地する町の中心地でしたが、、、今では一面何もなくなってしまい、海まで見通すことができます。

瓦礫は撤去されましたが、かさ上げはまだまだこれから。 まだ片づけや下準備の段階で、復興は始まっていないというのが正しい表現かもしれません。

それでも、町内 11店の飲食店が工夫しながら提供する 「南三陸キラキラ丼」(下段真ん中の写真)や、週末のイベントで大賑わいの仮設商店街 「さんさん商店街」 など、町をあげて元気に頑張っていました。

これから復興が進むと 諸々形も変わって行きますので、今の姿を見に 食べに ぜひいらしてください!

(参考) 南三陸町観光協会HP ⇒ http://www.m-kankou.jp/bowl/

(参考) さんさん商店街HP ⇒ http://www.sansan-minamisanriku.com/