マーケティングの4Pとは、1960年にマッカーシー氏が提唱したもので、①Product(製品)、②Price(価格)、③Place(流通)、④Promotion(プロモーション) の4つのPから成ります。 これらを上手くコントロールし、組み合わせることで、標的とする市場で目標を達成しようとするものです。

そして、その30年余り後に、ラウターボーン氏が 4Pを顧客の視点で再定義したマーケティングの4Cを提唱しました。 それは、①Customer Value(顧客の価値)、②Cost to the Customer(顧客の負担)、③Convenience(顧客の利便性)、④Communication(顧客とのコミュニケーション) の4つのCから成り、それぞれ4Pに対応しています。

ここで、「4Pは聞いたことがあるけど、4Cは聞いたことがない」 ・・・という方もいらっしゃるのではないでしょうか? 4Pは、既に半世紀以上も経つ古典的なものですが、企業支援の現場で未だに用いられる 基本的な枠組みの1つです。

もしも顧客視点であるマーケットインが常識となっているならば、4Cがもっと一般的な知識となっても良いと思うのですが、そうではないということは、未だ企業の論理(プロダクトアウト) が志向されているということを示唆しているのでしょうか(?)

自分自身を思い起こしてみると、機能別にカテゴライズする際に便利なので4Pを用いることが多いですが、改めて基本に立ち返ると、カテゴリーの中で4Cの視点を明示することも必要だなあと感じました。

「価格とは、原価でも売価でもなく、顧客の負担である」・・・ 多くの経営者が、このような視点をお持ちでいらっしゃることを願っています。