4月に入ると、役所や支援機関は新しい年度に切り替わるため、新年度の予算が施行されます。 すると、私たちのような中小企業診断士などの専門家の元には、助成金や補助金申請のための相談や依頼が入るようになります。

何度も申請していて手慣れている方は大丈夫だと思いますが、不慣れな方はぜひ専門家に相談されると良いと思います。

助成金は、要件を満たした者が正しく申請するといただけるものですから、対象となる方はぜひ申請しておきたいところですね。 しかしながら、私は、助成金にこだわったあまり、逆効果となった企業を何社も見ています。

例えば、本来ならばすぐにスタートするべきなのに、助成金の申請に手間取ったことで、良い条件の取引先を逃してしまった企業 や 事業スピードが遅くなったことで他社に先んじられてしまった企業。

例えば、受理された日付以降に発生する経費のみ対象などの要件がありますが、もらえると思っていた展示会出展費用が対象外となったため、急きょ別の展示会にも出展することに、、、どちらの展示会も集中して取り組めず、来場者の評判も思わしくなく、休み返上で応対した社員は疲労困憊 ・・・ 結局のところ、出展費用は安く済んだものの 思っていた成果は全く得られなかった企業。

例えば、限度額が 50万円で 補助率が 2/3以内の場合、75万円の経費支払いだと 50万円の補助金がもらえますが、補助金目当てで急きょパンフレットを作ることに、、、25万円分持ち出しが発生しますが 費用対効果は得られず、最終的には 15万円程度の損失を出してしまった事業者。

助成金や補助金は、何かを行うにあたっての手段でしかないはずですが、それをもらうことが目的となってしまう 本末転倒の企業が多いというのも事実です。 「タダより怖いモノはない」 とならないよう、賢く利用していただきたいと思っています。