日欧EPA(経済連携協定) 交渉が大枠合意に至ったと正式表明されましたね。 本場のワインやチーズが今までよりも安く手に入るとあって、(経済政策としては久しぶりに?) 歓迎ムードが漂っています。

ただ、忘れやすい国民性ということもあって、物流問題は既にどこ吹く風となっていますが、、、物流経費増加分を加味すれば、店頭価格としてはどれくらい安くなるのかは何ともいえないようにも思いますが、大手小売チェーンなどでは、利益を削ってでも大々的なキャンペーンで消費拡大を狙うことでしょう。

・・・というように、一消費者としては歓迎できる政策ですが、その一方で、国内のワイナリーなどは、価格競争力の面で、また、前述のような卸先の販促政策の観点から、販売量が落ちるなどの影響は避けられないでしょう。

牛肉自由化の時もそうでしたが、本当に良いモノであれば 海外に目を向けなさい・・・ということなのでしょう。 幸いにもインバウンド需要はまだ数年期待できますので、PRの仕方は様々に考えられますので、以前のように いきなり海外に販路拡大というほどハードルは高くないはずです。

また、関税引き下げを契機に欧州ワインブームなんて起きると、、、例えば、日本酒や焼酎などには逆風となりますので、せっかく盛り返してきた蔵元も、販売量に影響が出てきたり、店頭での価格競争力をつけるために値引きを要請されたり、、、何かしら影響が出てくることもありますので、対策を考えておいた方が良いでしょう。

マクロ環境の変化は、事業者が何を言っても どのように動いても、残念ながら止めることはできません。 変化に際して、どのように考えて どのように適応していくのか ・・・これにつきると思います。 日欧EPA によって、事業に悪い影響が出そうな方は、負けずに乗り越えましょう!