開業後 1-2年の事業者様の資金繰りに関する相談が年に数件あります。 割と多いのが、運転資金がほぼ底をつき、仕入資金どころか 家賃の支払いもままならず ・・・といった状態。 ここまで切羽詰まると ほとんど打つ手なし、、、廃業も意識しながらのソフトランディング支援になります。 こうなる前に相談してもらえれば、もっといえば、開業前に相談してもらえれば こうはならなかったかもしれないのですが・・・。

原因としては、開業後の売上や必要経費の見込みが甘かったということもありますが、開業資金の乏しさが大きく影響しているように感じています。 それは、借入金を増やしたくないがために 融資額を少なめにしてしまったケースや、開業資金が足りていないのに開業してしまったケース、、、結構多いですね・・・。

開業時は多くの場合、自信や希望に溢れ、失敗や思うように行かないなんてことは 考えもしなかったりします。 すると、ちょっと見込みが違っただけで、資金繰りが厳しくなってしまいます。 そんな時、金融機関に追加融資を打診しても、「経費削減に取り組みながら、とりあえず次の決算まで頑張ってみてください」 とやんわりお断りされてしまいます (→ 担保余力があれば貸してくれると思いますが、そうした裕福な人は少ないかなと思います・汗)。

ちなみに、私は 10年ちょっと前に開業しましたが、「3年間無収入でも普通の生活ができる」 だけの現預金を持って開業しました (→ 借入なしです)。 そして、上手くいかなかった時は再起のための資金も必要ですので、「2年経過した時の残高と仕事の状況で、事業継続か廃業を判断する」 という タイムリミットも設定していました。 幸いなことに、開業資金を減らすことなく 事業を継続することができましたが、「2年間稼げなくても全く問題なし」 という心の余裕が大きかったように感じています。

どんな事業でも、簡単に成功するなんてことはありませんので、、、開業時は、多少の失敗を織り込んだ開業資金を準備しておきたいところです。