「厳しさ」 を遠ざけてきた近代日本の風潮。 その結果、我慢することを知らず、常に与えられることを欲し、義務や責任は果たさないが権利だけは主張する、、、そうした人が随分と増えてきた嘆かわしい状態。

企業内においても、そうした傾向は年々強くなり、組織崩壊状態の企業を見ることも珍しくありません。 その一方で、そうした状況とは全く無縁の しっかりした組織体制を築いている企業を見ることもあります。

さて、両者の違いは何なのでしょうか?

前者のような企業は、社員(特に若い世代) を丁重に遠慮がちに、あるいは腫れものを触るように扱っています。 特に、「今の若い人は○○だから」 とステレオタイプに決めつけることで、厳しく接することを自ら避けます。 その結果、好き勝手に振舞う社員が横行し、2年もすると手の付けられない状態になります。

一方で、後者のような企業は、ダメなものはダメとはっきりと言っています。 そして、その前提として、何がダメなのかを明確にしています。 つまり、社内の誰もが、何をするべきなのか 何をしてはいけないのかを理解しており、そこから外れることをしたならば、誰であっても例外なく厳しく注意をする。 それでも改まらないようなら出ていってもらう。 自由な社風の会社であっても、ここを越えたら仲間としては認めないという厳しいラインを明確に示しています。

自由で楽しいだけでは会社は成り立たない、、、後者のような企業の経営者は、共通してこうしたことを言っています。

私は、本来、「優しさ」 には 「厳しさ」 が含まれるものだと思っています。 ここから 「厳しさ」 を取り除けば、「優しさ」 が残るのではなく 「甘さ」 に変わってしまいます。 組織崩壊を起こしている企業では、近代日本の風潮さながら 「厳しさ」 を排除した結果、社員を 「甘やかす」 ことになり、危機的な状態に陥っているのでしょうね。

「優しい」 or 「甘い」 、、、皆さまの会社はどちらですか?