読み・書き・そろばんは、初等教育で獲得することが求められる基礎的な能力を表していますが、中小企業診断士にとっての基礎的な能力は何なのかな、、、中小企業診断士養成課程の診断実習中、研修生を見ながら フトそんなことを考えていました。

そして、何となく思い浮かんだのが、(意味合いは少し変わりますが) 並びを替えて、そろばん・読み・書き ・・・ 目の前にある情報を集計・分析し、多面的な視点で考察し、分かりやすく報告書にまとめること。 具体的にいえば、例えば、「調査報告書を(プロフェッショナルなレベルで)作成できる」 というのが基礎的な能力といえるでしょうか。

そこに、情報を的確に収集する能力、より高度な分析ができる能力、考察した情報を元に戦略策定できる能力、戦略を実現するための具体策を策定できる能力、提案を分かりやすく伝えるプレゼン能力、具体策を実行支援できる能力 等々が付加されていくことで、企業支援が可能になるレベルになっていくのでしょう。

しかしながら、研修生の様子を観察していると、基礎的な能力が十分に備わっていないにも関わらず、付加的な能力ばかりに目を向けようとする傾向が強いことを実感。 ・・・まるで、フォームも固まっていないのに 目新しい変化球を覚えようとするピッチャーのよう。 基礎もできていないのにそんなことをしていては、残念ながら 「使えない診断士」 を目指すようなものですね。

例えば、「分かりやすく報告書を作成できる能力」 がどれだけあるのかな?、、、きっと胸が痛い人いますよねー。 私の受け持ち班については、高校生の小論文作成指導並みの指導(簡易的にですが) をしましたので、現状では 「基礎的な能力はある」 といえるレベルにはなったと思いますが、、、一過性の成果ではなく、安定的な成果として (最低でも)このレベルを保ってくださいね(笑)