この時期 アパレル関連の店では、商品がまだまだ残っている店と、棚がスカスカで明らかに商品不足の店に大別されます。 こうした傾向は、実は昨年末から気になっていましたが、1月下旬ともなると顕著に見て取れるようになります。

これは、期中セール(値引き) を積極的にしていたか そうでないかの違いですね。 期中セールは極力行わずに、期末近くに大きな割引率でセールを行う従来型の店には まだ商品は残っていますが、早めに在庫をさばいて 期末に商品を残さないようにしてきた店には 必然的に商品がなくなります。

私がよく行く店では、14SSまでは従来型の運営をしていましたが、14AWからは早めに在庫をさばく方針に変えていました。 ・・・感覚的なところですが、これまでの記憶をたどると、そうした店が少し増えたように感じています。

こうした方針の違いは、どちらが良いか悪いかということではなく、自店にとって どちらの方が高い利益率で在庫をさばくことができ、かつ、キャリー在庫を残さずにシーズンを終えられるか ということに他なりません。

早めに在庫をさばいていく方が、新たな仕入れ資金に回せたり 棚卸の手間も少なくなったり、経営としてはプラスに働くようにも思いますが、、、セール回数が増えることで、店頭の負担(→ レイアウト・陳列変更、POP準備、当日スタッフの増員、売変等の管理業務が煩雑 などなど) が増えるというマイナス面も出てきます。

単にどちらの方針(戦略) が優れているかというだけではなく、自店でできるのか(戦術を実行できるのか) という視点も忘れてはいけませんね。 特に暖かな関東では、15SS商戦が動き始める時期に入っています。 アパレル関連の小売店の皆さまは、今期どのような方針でいくのか ぜひ検討していただければと思います。