釜谷地区は太平洋に面しているため甚大な被害を出しましたが、石巻駅を中心とする市街地は石巻湾(海は南側)に面しているため (比較的)被害は軽く、この2年9ヶ月の間に随分と復興が進んでいます。

しかしながら、中心を流れる旧北上川の河口や両岸は大きな被害が出ており(真ん中と右の写真に映っている橋は、当時 津波に飲み込まれました)、未だに崩れそうな家があったり 空き地が広がるなどの光景に、津波や火災の傷痕を見ることができます。

 

さて、事業者の方々と話して感じたことは、復興の難しさそのものでした。

震災当初、店があるだけでお客様が来てくれました。 しかし、復旧が進み 道路や電気などのインフラが整ってくると、大型スーパーやコンビニが出店してきました。 当然のことながら、お客様は 沢山の品揃えで 便利に安く買える店に流れて行きます。 そうなると、今までボランティア精神で頑張っていた地元の店はどうなるのか・・・。

被害の大きい場所は中々復旧が進まないため、郊外に大型店が出店してきました。 すると、そこを中心に新たな町が作られるため、元の町を復興して 果たして住民は帰ってくるのか・・・。 それならば、何のために元の町を復興するのか、誰のために防波堤を造るのか・・・。

そもそも過疎化が進んでいる上に、震災で急激に人口が減ってしまった。 復興したい気持ちはあっても、これだけ人がいなくなった町で商売が成り立つのか・・・。

このような声を沢山聴きました。

時間の経過と共に 新たな問題が生じてくるため、復興が長引けば長引くほど、より問題は複雑化していきます。 一日も早い復興を願うばかりです。