(中編からのつづき)

そして、特に増税を意識して訪れたお客様にとっては、「5% か 8%か分らない」 という説明は とても不愉快に感じてしまいます。

ですから、3月中旬頃からは 作業の進捗や部品の調達状況を注意深く確認し、いつまでの依頼が 3月引き渡しとなるのかの見通しを立て、できるだけ正確にお客様に説明することが求められます。

それでは、3月末に引き渡す約束をしていたのに、当社の過失(部品納入業者や外注の遅れなども含む) で 4月に遅れてしまった場合はどうするのでしょうか?

国の指導では 「あくまでも消費した人(お客様) が 8%負担する」 となっていますが、、、客商売では 現実問題そうもいきません。 だからといって、安易に 5%で計算したり、引き渡し日を改ざんする という解決方法では、後々大きな問題となります。

修理完了が 4月ですから消費税は 8% ・・・ ですから、修理代の本体部分を調整(値引きする形) して お客様に説明する という現場対応が必要になってきますね。 そして、その時の計算は四捨五入なのか切り捨てなのか・・・。

現場責任者や経理担当者と事前に協議して 対応方法を定めておくと、現場での動きがスムーズになります。

また、そもそも そうならないように、例えば 「3月 15日以降は大変混雑するため、3月のお引き渡しができなくなる場合があります」 などの事前告知を行い、「4月になった場合には 8%となる」 旨の承諾をもらっておくということも検討しておきたいですね。

お客様とのあつれきを事前に回避することで、不満や苦情(顧客離れ) につながらないよう 対応策を考えておきたいところです。

今回は、ややこしい業種(引き受けと引き渡しに時差がある業種) について一例を示しましたが、皆さまの仕事の中ではどのような状況が考えられるのか、早めに検討して 早めに対応策を定めておきましょう!