先日の出張でのこと、少し時間ができたのでホテルの近くにある書店に行きました。 この界隈ではおそらく一番大きな売場面積で 品揃えも充実している様子。 以前から買おうと思っていた本があるかなぁ・・・と 店内を歩いていました。

私は、書店の支援を数多くしてきましたが、中小規模の書店はここ十数年来の斜陽業種。 多くの企業が厳しい経営を強いられており、売場を見ると 「ああ、そうだろうなぁ・・・」 とため息をつくこともしばしば。

しかし、こちらの書店は、品揃えだけでなく 陳列にも意図が感じられる魅力的な棚づくりで、見ていて嬉しくなってくる程。 買おうと思っていた本(マイナーな作者の本) も複数冊揃えてあったため、せっかくなので2冊購入することにしました。

大満足でレジへ持って行くと、高校生か大学生と思しき店員さん。

「カバーお掛けしますか?」 の問いに、  「はい、お願いします」 と私。 すると、レジを打ち、1冊目にカバーを掛け、2冊目に移る前にお会計。 そして、渡されたお釣りを財布に入れようとした時、目の端に奇妙な光景が映りました。

2冊目にはカバーをかけないまま 折っただけのカバーと共に袋の中へ。 つまり、カバーをかけた本が 1冊 + カバーをかけない本が 1冊 + 折っただけのカバー の計3点を袋の中に入れたのです。  「ん???」

そこで、「こちらにもカバーをかけてください」 とお願いすると、「ああ、掛けますか?」 と逆質問。 あまりに堂々とした態度に気押され気味でしたが、思い切って聞いてみました。  「なぜ掛けないんですか?」

すると、、、「いやぁ、時間の関係で・・・」 と 苦笑いしながらの返答。 唖然として声を失っていると、無言でカバーを掛けて手渡されました(・・・こっちが苦笑いです)。

帰りがけ、入庫チェックをしているベテラン社員さん(もしくは経営者) を発見したので、ちょっと声をかけて今のやり取りについて尋ねてみました。  「この地域では、カバーは 1冊だけという慣習があるのですか?」

社員さんは、「今後このようなことがないようきちんと教育する」 と平謝りでしたが、、、イヤミで言ったのではなく、本気でそう思ったのですよねぇ・・・。

棚づくりとレジ応対に、落差が大き過ぎる書店でした(笑)