以前に書きましたSWOT分析についての記事 (https://consult-k.jp/colum/?p=1476) の続編です。

私が見てきた中で、「使えないSWOT分析(キツイ表現ですみません、、、)」 の多くは、「強み」 の精査がされていないように感じています。

最初の段階では質より量を重視して、 「これって強み?」 と疑問符が付くものを挙げても良いのですが、そのまま主要戦略を導出しようとすると、「それで本当に成果が出るの??」 と疑問に感じる戦略を策定してしまうことになります。

つまり、方向性を検討する前に、玉石混合の状態から 玉だけを取り出す工程が必要なのです。

強みを精査する上では、おおよそ4つの分類を意識していただければ良いと思います。 ①経済性のないもの(・・・実は強みではないもの)、②経済性はあるが希少性はないもの(・・・他社と同程度の強み)、③経済性・希少性はあるが、模倣困難性のないもの(・・・一時的優位性が認められる強み)、④経済性・希少性・模倣困難性のあるもの(・・・優位性が持続すると考えられる強み)。

【補足】 中小企業では難易度が高いのですが、④に加えて、組織化・しくみ化が加わると、将来に渡り優位性が持続すると考えられる強みとなります。

おそらく、最初に挙げられた 「強み」 を精査(評価)していくと、③や④は少ない場合が多いと思います。 もちろん、「③や④の強みがあるのに活かされていないだけ」 という場合もありますが、現在経営がひっ迫している場合は、「10-20年前は③や④の強みであったが、今は①となってしまっている」 という場合が多いように感じています。

残念なことに、いくら①の強みを軸にして検討しても、導出された戦略はすぐに折れてしまうようなものにしかなりません。

まずは、「強み(と思っているもの)を正しく分類し、今後の経営の向上に活かせる強みが何なのかを認識すること」 ・・・が使えるSWOT分析のためのポイント(の1つ)だと思います。

SWOT分析をされたことがある方は、ぜひ当時の内容を振り返っていただければと思います。