昨夜のニュース速報。 ・・・難航していた 2022年度の最低賃金は、全国加重平均を過去最大 31円(3.3%)引き上げ、961円にするとのこと。

速報が出るくらいなので まあまあ衝撃的ではあるのですが、最賃アップは 2-3年前からの既定路線ですので、まだまだ上がるよねくらいにしか感じず、、、このニュースで驚いたりため息をついたりしている方は、国よりも先に先に動くよう、一段の頑張りをしていただきたいと思っています。

最賃アップの影響を考えてみると、、、経営者にとっては、人件費負担が大きくなるためマイナスにしかなりません。

それでは、労働者にとっては、、、最賃以上をもらう人にはあまり関係がなく、でも、最賃近くの人にとってはプラス!・・・かと思いきや、扶養控除の関係で、勤務時間を減らして年収が変わらないようにする人も多かったり、、、働き手の確保が難しい昨今、労働時間減少=事業縮小で対応せざるを得ないことも懸念されます。

そして、経営者としては、最賃が上がったからといって売上・収益が上がるわけではないので、、、人件費負担が増せば、正社員の定昇をしなかったり賞与を削ったりといった対応をとることでしょう。 ・・・原材料、仕入、運送費、光熱費等々、経営に関わる経費のほとんどが上昇する厳しい時代ですしね。。。

また、機械化・IT化は補助金が使えることが多いため、人件費負担が大きいと思えば、機械化・IT化を進めて人を減らそうと考える経営者も多く(→大手などは既に進んでいますね)、、、最賃アップが、導入を見送っていた中小経営者の背中を押してしまうきっかけになることも懸念されます。

・・・と、細かく見ていくと、不景気真っ只中の最賃アップが、労働者にとって本当に良い施策なのかは 微妙なところがあると思っています。