「私の常識は周囲の非常識」

昔からこのような標語(?)を耳にすることがありますが、日常生活を送る中で、以前よりもこの言葉を思い出すことが多くなったように思います。 おそらく、価値感が多様化する中で、常識も人それぞれ多様化していったのでしょうか。

さて、以前はどこでも自由にタバコを吸うことができたと思います。

ですから、新宿や渋谷など人が集まる地域では多くの人がタバコを吸っています。 すると、歩いていたり横断歩道で信号待ちしているときなど、不快な煙を浴びることに・・・それでも、まあ仕方がないと煙を避けながら歩いていたのを覚えています。 こうした中、喫煙者の配慮が足りないことで、小さな子供が顔に火傷を負うという大変痛ましい事故が何件も発生して問題となっていました。

また、多くの企業では職場でタバコを吸っていたと思います。 特に上役が喫煙者の場合は誰も意見することができず、嫌煙者は我慢しながら仕事をしていたと思います。 しかし、職場に妊婦がいても平気でタバコを吸う者がいることから、私の職場では 「女子 vs 喫煙者」 の大問題に発展したことを覚えています。 後に、多くの職場でこのような問題があることを知りました。

このような周囲への配慮を怠り、度を超えていった結果、「健康増進法(受動喫煙の防止)」 という法律で喫煙が規制されることになりました。 もう少し節度を持ち、周囲への配慮さえしていれば、「禁止」 などという事態にはならなかったことでしょう。

これは、モラル(倫理観や道徳意識)という 本来皆に共通するべき 「常識」 が多様化していった結果起きたこと、つまり、「モラルが崩れた場合、ルールで規制せざるを得ない」 ということを示しているように感じています。

皆さまの会社では、モラル(倫理観や道徳意識)が一致していますか? もしも一致していないのであれば、ルールで問題を抑えていかなければならないのかもしれませんね。