昨日の風雨で、東京の桜は散ってしまうとのことでしたが、、、耐えてくれました!! それでも、ソメイヨシノが満開になってからもう1週間・・・そろそろ見頃も終わりです。 私としては、葉桜やその後に咲く八重桜も好きなので、まだまだ楽しみな季節が続きます♪

どうしても 「ソメイヨシノが見たい~!」 という方は、これからぜひ北上してみてはいかがでしょうか。 私は東北方面に行く機会が多くあるため、4月下旬から5月上旬は東北の桜を楽しんでいます♪ 東北は桜の名所が大変多く、地元の桜とはまた違った風情があって楽しめますよ^^

( 2009年4月28日 ・ 弘前城天守閣より撮影 )

 

さて、アパレル業界にも 「北上」 という考え方があります。 ご存じのように、この時期そろそろ春物のセールが始まります。 セールでは、シーズン中にプロパーで売れなかった商品を値引きして販売しています。 なぜ値引きするのかというと、価値が低下しているからです。 価格を下げることで、魅力と抵抗のバランスをとるという行為が値引きになります。 詳しくは、以前の記事をご参照ください↓↓↓

価値とは① https://consult-k.jp/colum/?p=603

価値とは② https://consult-k.jp/colum/?p=610

価値とは③ https://consult-k.jp/colum/?p=685

 

しかし、売り手側としては、できるだけ値引き額を小さくして販売したいと考えます。 そこで、シーズンエンドの一掃セールの前に、何段階かに分けて小幅なオフ率で販売する・・・というのが一般的な手法になります。

ここで、全国的に展開しているお店の場合、「店間移動」 という手法を用いることができます。 例えば、沖縄が海開きする頃、青森では未だ雪が残っています。 つまり、緯度(季節の違い)を考えることで、沖縄では値引きしなければ売れない春物商品が、青森ではプロパーで売れる可能性があるのです。 全国展開で直営店を持っていたり、卸先がある企業の場合は、こうした手法を用いて収益力を向上させることができます(・・・移送経費< 割引額 であることが条件)。

一方で、1店しかない場合はどうすればよいのでしょうか。 そのお店の状況次第ですが、「行商」 という手法を用いることができます。 例えば、行政施設や商店街のチャレンジショップ、商業施設でのイベントなどに参加しながら季節とともに北上していくという手法です。 一般的には、前述のような何段階かの値引きなどで収益確保を図るべきですが、こうした 「裏技」 を使わなければならない状況下では一考する余地があります。

実際に、金融機関の支援が受けられなくなり資金繰りが急激に悪化したお店で、上手く収益を確保して資金繰りをつなげたという支援経験もあります。 また、「お店の立地が悪く業績向上は望めない」 と見切りをつけ、「行商」 に業態転換して成功したという支援経験もあります。 現状に危機感を抱いた場合には、一つの選択肢として覚えておかれると良いと思います。

日々の経営の中で、「時期」 とともに 「時差(季節差)」 という概念も取り入れてみてはいかがでしょうか?