2012年6月の記事



区切りを付けていますか?

2012年6月30日 土曜日

今日は6月30日・・・平成24年・2012年の半分が経過しました。 ニュースでは 「早いもので・・・」 などとコメントをしていましたが、そういえば私自身 「1年の半分」 を意識したのは初めてかもしれません。

仕事の中では、年の初め(1月1日)、年度の初め(4月1日)、期の初め(会社の決算)など いくつか大きな区切りとなる日がありますが、アパレル業界に特有なもので 「シーズン」 という区切りがあります。

シーズンは大きく春夏と秋冬に分かれていて、春夏を 「SS(エスエス)」、秋冬を 「AW(エーダブ)」 と呼びます。 それに年を付けて  「12SS」 などという言い方をします。 今はちょうど12SSの中でも盛夏モノの実売期であり、12AWの企画・生産が既にスタートしている時期にあたります。 また、企業によっては、12SSのデータを分析して 一部13SSの企画を進めていたりもしています。

このように、一応 区切りと言えば区切りなのですが、今のシーズンが終わる前に新しいシーズンを並行して始めてしまうため、あまり区切りとなっていないのが実情ですね(苦笑)

そして、業態にもよりますが、 1年を 「週」 で管理する企業も多くあります。 そのような環境にいると、時間の経過はほぼ 「週」 と 「シーズン」 だけで良く、「今は何月だっけ?」 などと一瞬記憶喪失になってしまうことも珍しくありません。

例えば、「納期は26週の土曜日」 などと把握すれば良いため、何月何日という概念は必要なくなってしまうのです(・・・必要ないというのは極端かもしれませんが)。

アパレル業界は、仕事にのめりこみ過ぎると、エンドレスに続く時間の中で ややもすると自分の立ち位置を見失ってしまう危険のある業界ですので(・・・意外と病んでしまうことが多い業界なのです)、自分なりの時間感覚で 「区切り」 をつけて、プチリセットをしながら仕事に取り組んでいただきたいと思っています。


店舗診断にあたって・・・

2012年6月26日 火曜日

ちょうど先週 三条校の 「店舗施設と管理」 の講義、そして、昨日の流通業診断実習での 「店舗調査」 がありましたので、何かしら私の店舗診断のレクチャーを受けた方 向けに書きたいと思います。

私は、店舗診断をする際には、ただ単に 「感性」 で捉えることを良しとしていません。 「感性」 で捉えるだけでは、多くの場合、その時その時の 「気分」 による支援となりがちだからです。 まず、店舗に備えるべき 「機能」 や 「セオリー」 を確実に理解し、それが実態としてどのように現れているのか あるべき姿と現状とのギャップとして示し、その後に具体的な改善策を示す手法が基本に忠実な支援だと考えています。

後者のような手法を用いれば、ヌケモレはまず起こらなくなります・・・ロジカルシンキングの 「フレームワーク」 という手法に通じるところがあります。 また、当たり外れがなく、安定的な再現性のある支援ができるようになります。 おそらく、経験が浅い者ほどこのような手法を用いるべきなのですが、ご同業の方の店舗診断を垣間見ると、面白いほど反比例しているのが実態です(・・・昨日書きましたように、手法が分からないというのも大きいと思います)。 私がレクチャーした方々には、いつまでも基本に忠実な支援をしていただきたいと願っています。

 

さて、私がよく歩く通りに 気になるクリーニング店があります。

まず、訴求機能。 自家処理店であること(*自家処理店とは、自店で洗い・仕上げを行うお店のこと・・・以前行った消費者調査においても、技術力の現れとしてクリーニング店を選ぶポイントとして評価されていました)、クリーニングの組合に加入していること(安心感や技術力の訴求)、ポスターから付加価値のあるサービスが提供できること、店内透視度が高く清潔なお店であることが分かります。

そして、誘導機能。 店頭開放度が高く入りやすいお店、しかしながら、カウンターにはいつも肘をついて姿勢悪く座っている不機嫌そうなおばさま。。。

訴求機能で引きつけられた私ですが、いつもマイナスの誘導機能により 利用するのを思いとどまってしまいます。 店頭開放度は高いのですが、おばさま(の出迎える態度)という 「見えない壁」 が存在するとても惜しいクリーニング店です。 俗に 「看板娘」 という言葉がありますが、このおばさまはご自身が 「看板娘」 であると自覚しなければなりません。

「看板娘」 を店舗機能として捉えると どの機能に属するのか・・・私のレクチャーを受けた方でしたら 分かりますよね^^?

 


久々の休息日・・・

2012年6月24日 日曜日

第17期 中小企業診断士養成課程
「流通業診断実習 (書籍・文具販売業)」
日時/   平成24年6月21日(木)~7月4日(水)
主催/   中小企業大学校 東京校

 

只今、第17期中小企業診断士養成過程の流通業診断実習のインストラクターを務めています。 カリキュラム上では3日目が終わったところですが、実際には事前準備が約2週間前から始まっていますので、研修生は随分長い期間 実習に取り組んでいることになります。

そして、今はちょうど現地調査・分析のフェーズです。 周辺地域や競合と目されるお店、また、当店の状況を自身の目と足で丹念に調べ上げてきました。 店頭では、アンケートのために見知らぬ人に声をかけるなど(おそらく、300-400人には声をかけているでしょうか??)、体力だけでなく精神力も使いながら 汗と涙で情報を集めてきました。

当班の研修生は、期待以上の働き振りで 全員素晴らしかったです♪ 研修生の皆さま 大変おつかれ様でした。 束の間の休日ですが、少しリラックスしてください。

 

さて、このような実地調査を通じた生きた診断技法を数多く体得できるのは、おそらく中小企業大学校(東京校)のみだと思っています。 「中小企業診断士」 の資格を(名目だけでなく)実務で活かしたいと思われる方は、迷わずこちらの養成課程を受講するべきだと思っています。

例えば、当班にて金・土に実施した調査について、これらの調査技法が分からない、調査技法は分かっていてもその根底にある考え方を理解していないという中小企業診断士は数多くいます(実際に現場で見てきました)。 厳しい言い方かもしれませんが、プロと呼ばれる資格を名乗りながら分からないというのは 「恥ずべきこと」 だと思います。 しかしながら、実際問題このような調査技法は、本には載っていない、載っていても実践できるほど詳しく書かれていないなど、ノウハウの多くはオープンにされていないという側面があります・・・つまり、分からない=学ぶ機会がないということなのです。

このような学習環境の中で、もしかすると偶然や強制など意図してここを選んだわけではないのかもしれませんが、この養成課程に来たというのは、とても幸運なことなのかもしれません。

ただ1つだけ・・・幸運に導かれて入学した研修生であっても、全員が一様の学習成果を得られるわけではありません。 卒業ということは、最低限必要な知識やノウハウを得たということになります。 しかしながら、言われたことを一生懸命やってきたという受動的な姿勢の者と、自発的に考えて行動したり、積極的に質問しながら理解を深めてきたという能動的な姿勢の者とでは、卒業時点での経験値や体得したノウハウには大きな開きが出てきてしまいます。

診断実習のように、1から生きたノウハウを教えてもらえる状況は、おそらく研修生の間だけでしょう。 1日1日を大切に、自身の経験値やノウハウを 高く高く積み上げていかれることを多いに期待しています。


三条校研修を終えて

2012年6月19日 火曜日

平成24年度 中小企業支援担当者研修
「商業診断基礎2 (店舗施設と管理)」
日時/   平成24年6月19日(火)
主催/   中小企業大学校 三条校

 

本日は、中小企業大学校・三条校にて 「店舗施設と管理」の研修でした。 受講生の皆さま、長時間に渡っての研修 大変おつかれ様でした。

総まとめとして取り組んでいただいた演習は難しかったでしょうか? この演習は、前半テキストで学んだ内容の多くが、演習を通して復習できるように設計しています。 ですから、テキストを片手に1つ1つ確認していかれた方は、随分と知識の定着が図れたのではないかと思います。

また、このケースは机上のものではなく、実際に診断を行った店舗を基に実践的なものとしてまとめております。 ですから、いかに経営者に納得してもらえるかということもポイントとなります。 つまり、単にレイアウトが良い悪いということではなく、いかに理論的な背景を持って提案できているかがポイントとなります。

例えば、「今のレイアウトで良い」 と思っている経営者に提案することをイメージしていただくと、理論的な背景がないと納得してもらうのが難しいということが分かると思います。

さて、6つの機能の中に 「演出」 という機能があるように、店舗をより魅力的にしていくために、「感性」 はとても重要な要素といえます。 しかしながら、理論があって初めて感性が活きてくるのです。 感性に偏り 理論が不足していれば、それは不安定な支援となってしまいます。 私たち支援者に求められるのは、感性に頼った不安定な支援ではなく、安定的な再現性のある支援なのです。

これから研修生活を送る中で、今日学んだことを頭の隅に入れつつ、実際にお店で買い物をしてみてください。 そして、「店内透視度が高いお店だ」 とか 「誘導機能が上手く機能していて回遊性が良い」 とか 「ゴールデンゾーンの使い方が上手い」 とか、覚えた用語を口に出してみてください・・・すぐに知識が定着していきます。 テキストで知ったことを基に、ぜひ現場で学んでいただければと思います。

これからまだまだ研修は続いていきます。 体調に気を付けて、楽しい研修生活をお送りください。

 

P.S. お名刺をいただいた方には、研修修了に合わせて、メールにてお約束のプレゼントをお贈りいたします。 いただいていない方は、このホームページのメールアドレスにご連絡いただければ、同じようにお贈りいたします。


話題のスポット

2012年6月17日 日曜日

遅ればせながら、お台場の等身大ガンダムを観てきました。

第一印象は 「意外と小さいんだ・・・」。 コックピットにこのくらいのアムロが乗っているとしたらガンダムはこのくらいか・・・と納得しましたが、小さく感じたのは最近のスカイツリー報道の印象が強かったせいでしょうか。。。

ガンダムといえば、子供の頃に大流行したアニメ。 その後、主人公や設定を変えて何度となく放映されていますね。

そうしたことから、父子で一緒にテレビを観たり、プラモデルを作ったりと、親子の絆を深める象徴的なものとなっているそうです。 そうした折に、親子で楽しめるこのような新たなスポットはとても喜ばれますね。 ぜひ親子でお出かけください♪

さて、ダイバーシティにとって、等身大ガンダムは絶大なマグネット。 7階の 「ガンダムフロント東京」 から、立体で対角の位置(2階)に配置されているため、ダイバーシティ内を長い動線で歩かせることができます・・・中々上手い配置ですね。 私的にはこうした店舗設計が興味深かったです(笑)

・・・そんなことを考えながら、火曜日の 「店舗施設と管理」 の講義に臨みたいと思います~♪


夏はそぐそこ・・・

2012年6月16日 土曜日

東京近郊は梅雨寒・・・夏物衣料の動きが思わしくありませんね。 その代わりに春物セールが好調。

上手く商材を確保できた企業は堅調な業績で、逆に動いてしまった企業は厳しい展開に・・・資金繰りに窮する企業もあるのではないでしょうか。

昨年末より少し相場めいた展開となっており、真面目に商売しても業績には反映されにくい1年となっているように感じています(・・・こういう状態はとても残念です)。

しかし、夏はすぐそこ、上空には待望の夏雲が出てきました♪ 今のうちに販売計画を練って、盛夏実需期に備えましょう!


スパン・オブ・コントロール

2012年6月14日 木曜日

昨日は、研修で講義をしていました。 ここで実感したのが、スパン・オブ・コントロールの大切さでした。

スパン・オブ・コントロールとは、管理できる範囲(管理限界)を表す言葉です。 例えば、上司が適切に管理できる部下の数は5~7人などと言われています。

研修においても同様に、講師が適切に教えることができる受講生の数というものがあります。 教える内容、教え方、時間、教室の大きさ等々にもよりますが、おそらく30-40人くらいまででしょうか。 よく小学校などで30人学級などと言われますが、講師側からすると良く考えられた制度だと感じています。

さて、このように適切に教えることを主眼に置けば、管理限界を考えて定員を設定することが重要なのですが、経営を考えれば、定員を多くすればするほど費用対効果が高くなるという相反する事情もあります。 昨今の経営事情を鑑みれば仕方のない面もありますが、管理限界を超えた講義が多くなっているように感じています。

管理限界を広げるには、小班単位で管理するという手法があります。 例えば、講義に演習を取り入れれば、演習中は班をコントロールすれば良いということになります。 そして、各人の理解度のバラツキは、班内で話し合う中で多くが解決していきます。 そこで解決しないことについてのみ 講師が個別応対すれば良いということになります。 セミナーに演習を取り入れる理由はいくつかありますが、1つにはこのような理由があります。 ですから、演習を取り入れられない科目(・・・そもそも演習が難しい、個別に取り組まなければ学習効果が得られないなど)は、管理限界を広げることが少々難しいというのが正直な所です。

また、受講者それぞれの知識や経験の差がありますので、どのような教え方をしても、①難し過ぎる、②ちょうど良い(満足)、③簡単過ぎる・・・の3者に分かれます。 ここで、適切な人数で研修が行われていれば、①③について個別に応対することで、多くの不満を解消することができます。 しかし、管理限界を超えていると・・・。

さらに、受講者が増えれば増えるほどニーズのバラツキが生じます。 全くの初心者なので言葉の意味から教えて欲しい、ある程度理解しているので難易度の高いものを教えて欲しい、事例を中心に教えて欲しい、基本はいいからすぐに役立つことを教えて欲しい・・・などなど。 管理限界を超えた状態で膨らんだニーズに応えるのは・・・至難の業です。

費用対効果を高くするという 「リターン」 を得ようとすれば様々な 「リスク」 を負わなければならず、それが受講者の理解度低下や満足度低下にもつながりかねません。

経営効率を追求すれば教育効果は低下し、教育効果を追求すれば経営に悪影響を及ぼす・・・教育産業(事業)の最大の課題は、適正なスパンの見極めであると実感した1日でした。


会議のレベルを上げるには?

2012年6月10日 日曜日

私の仕事のスタイルは、多くの場合 チームではなく個人で動いています。 理由は色々ありますが、それはまた別の機会で・・・。

さて、先日、珍しく複数人で行うプロジェクトに参加しました。 弁護士、公認会計士、税理士、行政書士・・・そうそうたるメンバーの中にひょんなことから入ることになりましたが、オブザーバー的な役割でしたので気楽に参加・・・とても楽しい時間を過ごせました。

相応の知識や経験があり、かつコミュニケーション力の高いメンバーが集まる会議では、ある人の1つの発言から、それぞれが沢山の内容を読み取っていきます。 すると、長々と説明しなくとも皆 理解します。 極端なことを言えば、話題にのぼっていなくとも、多くのことが共有事項や決定事項として理解されるのです。

テンポも良くあっという間に会議は終了・・・傍らで見ていた人には、どこでそんな話になったのかと不思議だったようですが(笑)

「1を聞いて10を知る」 とは言わないまでも、全員が2つでも3つでも知るように意識して臨めば、より短時間で充実した会議ができるはずですよ。


切り替える・・・

2012年6月07日 木曜日

【無視】 存在価値を認めないこと。また、あるものをないがごとくみなすこと。 (デジタル大辞泉より)

無視されることがツライというのは経験則で分かりますが、こうして辞典で確認すると、「存在価値を認めない」・・・それはかなり堪えるなあと改めて感じます。

お仕事の中でも、訪問営業、テレアポ、店頭での接客など、立て続けに断られたり無視されたりすると、やはりへこむものですよね。

すると、経験の浅い人は往々にして、それが顔や声、態度に出てしまいます。

最初は 「いかがでしょうか?」 と聞いていたのが、「ダメでしょうか?」 などの否定語に変わるのは典型的な例 ・・・ 断られるのを前提で接していては、自ら成功の確立を下げているようなものですね。

またダメかもと考えてしまうときは、どちらかと言えば自分と向き合っている状態なのかと思います。

そんなときは、1回1回 目の前の人に向き合うように意識してみてください。 さっき無視した人はさっきの人。 今 目の前にいる人はさっきの人とは違うのです。

切り替え、切り替え、気持ちを細かくリセットして頑張りましょう!


経営指標の落とし穴・・・

2012年6月05日 火曜日

「この業種では、普通どれくらいの在庫があれば良いですか?」 ・・・ 経営支援に携わる中で、年に数回このような質問を受けます。

私は、在庫はその会社の資金繰り状況や商品性、生産状況などを勘案して決めるべきもので、業界平均や企業規模などの経営指標に比較して良い悪いを判断するのはナンセンスだと思っています。

以前、ある会社の支援をしたときのことです。 経営者から資料の開示とともに、経営状況や商品・生産体制 諸々の説明を受け、その後 開口一番、「当社の在庫についてどう思われますか?」 と意見を求められました。

私は、「当社の実情から全く問題ない」 と答えたことで、そのまま支援が継続されることになりました。

というのは、私の前にご同業の方が、業界の経営指標に比べて当社の商品回転率は異常、在庫を減らすように強く進言されたことで支援は打ち切り・・・代わりに私が呼ばれたという経緯を後で知ったのでした。 経営者は、在庫が多くても問題ないということを一から説明するのに辟易としており、当社の現状を正しく理解できる人に支援をお願いしたかったとのことでした。

商品性から考えると、定番でライフサイクルは非常に長く、新製品への切り替わりは取引先との関係を密にすることで事前に情報入手しています。 また、定番になるか分からない不安定な1年程度は、在庫を最小限にしています。 つまり、廃番リスクが小さくなるようにコントロールしているのです。 もちろん、上手くコントロールできずに在庫を抱えてしまうこともありますが、別の販路に流すことでロスを最小限に抑えるようにしています。

また、資金が寝ている状態ではあるものの、資金繰りは全く問題がありません。 さらに、資金調達金利分の機会ロスを考えてみても、原料発注ロットが大きくなることで値引き交渉が可能であり、何よりも工場の安定稼働が可能となることで生産性が向上するため、製造コスト削減に大きく貢献しています。 つまり、調達金利と比較にならないほどメリットの方が大きいのです。

数値だけみると完全なる異常値 ・・・ 「何かおかしい」 と感じますが、それが○か×かは経営実態次第なのです。

いってみれば、経営指標を用いた判断は相対評価。 参考に見るのは良いと思いますが、それを絶対的なものとして用いると間違った方向に導くことにも成りかねません。 安易に指標と比較して良い悪いを判断するのではなく、その企業の実態を一つひとつ掘り下げて考えることで判断していただきたいと思います。